ライブ力

 「次はそうする」から十日余。それでも今までの放置っぷりからしたら十分及第点だよな。よッ!私!!…こうやってどんどん自分に甘くなっていくのですね。そりゃもう大福を砂糖漬けにするように。


 そんなわけで大人の斎藤メソッド第二回の間接レポ。今回は数時間に渡ってのレクチャーとまでは行かなかったものの、「那須与一」について熱く語っていた夫。
 今回のメソッドでは「平家物語」の「那須与一」の段を音読したのだと言う。齋藤孝の生音読かぁ、ええなぁ。とぽわっとしてたら
「すごいんだよ、齋藤孝。それまでは穏やかに話してるのに、音読になると急に声質が変わるんだよ。太いって言うか、肚から出すような声。迫力が違う」*1と夫。
 そうそう、それそれ!そういう感想が聞きたかったの。ええなぁ、生音読。


 夫を見ていて感じるのも「生」、つまりライブの威力だ。齋藤孝の生の音声に感心しただけにとどまらず、彼はライブの齋藤孝の迫力にかなり傾倒し始めているように見える。


 半年ほど前、夫は「教育力」を読んだ。かなり感銘は受けたものの、それは今の齋藤孝だから言えることだ、という話をしていた。
 現在の齋藤孝のもとに集まるのは、かなり高水準の被教育欲を持った学生であるはずだ。そういう学生には「教育力」で語られるメソッドが十分に通じるだろう。だけどこの本には学ぶ意欲のない学生に対する時の解がない、と。
 あ、ここかなり手探りで書いております。と言うのも私まだ「教育力」きちんと読んでいなくて。今週中にかなりの待ち時間を持て余す機会がありそうなので、携帯していく所存です。
 閑話休題
 そんな風に「教育力」を評していた夫が、実際に齋藤孝生ライブ、もとい、生講義を受けてどうなったかというと「やり方によってはかなり使えると思う。英語でコミュニケーションとか、ハイタッチとか、とりあえず拍手とか」などと言うようになっている。
 更には前回音読した「那須与一」について、齋藤孝が勧めたらしい「仕事を始める前に音読」を実践しているとのこと。
 これは、「平家物語」に描かれる戦乱の世においては上司の命令を遂行できなければ即切腹。その意気に感じ、仕事の前にこの「那須与一」を音読することで不退転の覚悟で仕事に臨む決意を新たにする、という趣旨。*2


 ライブ力体感前と後の、この温度差はどうだ。端から見ていると面白いような入れ込みようではないか。大成功だ。(何を目指しているんだ、私)
 剰え、こんな機会を与えてくれた妻に感謝さえしているような節が見受けられる。いい感じだ。励め、夫。ネタにするから。

*1:「肚」(ハラ)は私の勝手な脳内漢字変換

*2:聞き囓りをさらに超私的変換