いろはかるたであそぼ

にほんごであそぼ いろはかるた 其の二

にほんごであそぼ いろはかるた 其の二



 お。日記らしくなってきた。節目力、早速効いてきているのか?って、ちっとも節目じゃないし。今年も残すところ3日余りなんて中途半端さ。
 これが元日からだったら、一年の計は元旦にあり力、正真正銘の節目力なんですが、今の状態は節句働きみたいなもんでしょう。あれ?逆だ、年末遊びか。


 ま。そんなことはさておき、上掲のかるた。
 発売は11月だったようですが、私の元にはクリスマスの朝届きました。枕元にプレゼントが置いてあるというのは数十年振りのことですが、なかなか良いものです。


 にほんごであそぼ いろはかるたの第二弾の、このシリーズの絵札を初めて「にほんごであそぼ」で見た時は「こないだかるた買ったのに、また新シリーズ?どうせまた発売する気なんだろ」と、金儲け主義に反発を覚え、だから発売された時も食指が動かなかったのですが、実際手にしてみると、第一弾よりも、より「にほんごであそぼ」らしさが出てる感じです。


 前作が、文学作品からの名文を多く採っていて、格調高く仕上がっていたのに対し、今回は

ってめら〜にゃ ぴゅ〜ん(「ぴっとんへべへべおおたか静流 詞/曲)
も わたしとは なんぢゃいな(「まちがいの狂言高橋康也作 野村萬斎演出)

のような番組発、または縁の深い名文も盛り込まれており、花緑の落語に因んだ

んごくの小噺です。あの世(よぉ)

なんてのも色を添えております。


 もちろん、古今の文学作品やことわざ、故事成語などからの名文もあり、バラエティに富んだ「にほんごであそぼ」のコンセプトがうまく活かされています。


 そしてなんと言っても見どころなのが、前作と同様仲條正義氏による絵札。
 絵にしづらい内容の名文に果敢に挑戦された跡が、手に取るように分かります。かるただけに。うまい!*1
 「ちちんぷいぷい」は、なるほどそう来たかという感じですが、「つうと言えばかあ」や前述の「るってめら〜にゃ ぴゅ〜ん」に至っては、どう描きます?えらいことです。
 でもなんとなく「あ〜、雰囲気出てる」と思わせてしまうところが、プロのお仕事。


 けど、でもね。もう破れかぶれで描いたとしか思えないのが、「へそが茶を沸かす」
 箱のカバー絵にも載っているので、画像でご覧になれると思うのですが、「へそ」なんですよ、「へそ」
 状態としては比較的、絵にし易い構図だと思うのですが、なんなんでしょ。この投げやりな沸かしっぷり。文意には添ってるんでしょうか。
 ま、個人的には一番好きな絵札ですけどね。


 そんな密かな楽しみも交えつつ、慌ただしい年の瀬を過ぎ、新たな年が明けたら、子ども達と一緒にひねもすのたりとかるた遊びに興じるのもまたよろしいのではないでしょうか。

*1:調子に乗って3日続けて書くとこんなもんです