スタ☆メン(7/9 OA) おはよう日本(7/10 OA)

 公式HPには
7/10(月)午前7時45分頃 NHK総合おはよう日本」出演
と書かれていたので、NHKが7時45分って言ったら7時45分なのかと思っていたのに、実際出ていたのは、7時50分過ぎ。


 天下のNHKでも朝の番組には、不測の事態や展開があって、タイムテーブル通りには進まないってことなのかな、なんて思っていたけど、もう一度録画したものを見返してみると、問題の7時45分、直前のお天気コーナーが終わり、「おはよう日本」のタイトルが隅に出て、一拍置いた後、キャスターは落ち着いた様子で「7時45分です。今日の主なニュースです」と、爽やかな笑顔と共に告げていた。
 つまり、正確には「7時45分からのコーナーの中に出演」ということだったのですね。さすがNHK


 そして、やくみつる氏、秋元康氏と共に「私はこう見た、FIFAワールドカップ2006TM」のビデオ出演。
 短いVTRだったので、コメントをそのまま引用。

 もうね、怒ってんですよ、僕はね。不甲斐ない、ということですね。その不甲斐なさが、日本人の、全員の心の弱さが露呈してしまったと言うのが、痛いところですね。と言うのは、ここぞと言うチャンス、ここぞと言うピンチという時に、とりわけ集中が切れる。こんな姿になってしまったのかというのが、非常に情けない気分にさせられたという意味では、日本の教育を見直す機会にしたいとさえ思いますね。
 選手だけではなくてですね、例えば、普通に日本で会議やっても誰か責任を負いたくないから、はっきりとした意見を言わないんですよ。それはサッカーで言うと、後ろでバックパスを回している状態なんです。みんな相手にパスを回して、シュートを打つ人がいない。責任を取る覚悟がなければシュートは打てない訳ですよ。負けてもいいんですけど、その負け方があると思うんですよ。
 やっぱり「戦う」「最後までゴールを貪欲に狙う」「ゴールを死守する」「落ち着いてプレッシャーのかかる場面でプレイする」そういうメンタリティをやっぱり日本人全員に求めたい訳ですよね。


 来た来たっっ、齋藤節。
 ここまで来ると清々しいですね。そうそう、言うと思っていた。きっと、番組側もこのコメントが取りたくて、取材依頼したに違いない。
 そして更に「このバックパス状態を打破するためには、チームのコミュニケーション力を高め…」とか「マッピングコミュニケーションで…」とか、「肚に力が入ってない」「臍下丹田が…」「呼吸法が…」…∞、∞。
 言いたかっただろうな。いや、言ったのかも知れないな。一分そこそこのコメントだったけど、本当は一時間くらいカメラ回していたのかも知れないな。
 で、編集して編集して、その結果、精査された番組の企画意図に沿った部分が放送されたんだろうな。「教育学者の齋藤孝先生」って紹介していたし。


 因みにやく氏は、どこだかの選手の靴下の長さがどーのこーの、秋元氏は、ジダンのラストステージということに着目したコメント。
つまり番組側が求めたのは、

  • 一風変わったミーハー視点
  • ちょっと知的な教訓的視点
  • 人間ドラマとしての総括的視点

ってこと。


 コメント開始前、コメンテーター紹介のアナウンスと共に流された偽善カットっぽい映像―ソファに腰掛けて資料を読む姿―のような、予定調和の下の収まりの良さも相まって、寸分違わずレシピ通りに仕上げたお菓子を過不足ない分量にカットして過剰包装にならない程度にラッピングした到来物を居住まい正しく頂いたようなごちそうさま感。
 うん、NHK


 じゃ、スタ☆メンはどうだったのかと言うと、なんだか、このところ何かしら番組にしても本にしても二つのことを一度に書いてしまうのは、ひとえに私の無精のせいなので、どうしても比較っぽくなってしまうな。
 ということで、無理矢理、対にしてみるなら、有名店で腕利きシェフが高級食材使っていかにもおいしそうな料理を作ってるのに、全て味わう前にあら閉店ですか、まだメインに手付けてないのに。って感じでしょうか。
 やっぱり無理矢理だった。


 時々見てるだけだけど、この番組も他の爆笑問題出演番組と同じく、ある程度爆笑問題、というか太田の裁量に任されているようなところがあって(多分、台本も薄っぺらいんだろう「ここで、太田のコメント<一同どっとうける>」のような)太田とどう絡むか、どう絡まれるかがゲストの至上命題になる。


 その点では、殆ど無視されたような状態だった前回出演時と比べると、番組冒頭で、久しぶりの出演に対して「どこ行ってたんですか」と振られたり「齋藤さん、いちいち例えが古いですね」(国民の誰もが歌えたとして「空に太陽がある限り」を挙げた時)と突っ込まれたり、多少は人見知り太田(イメージ)も歩み寄っている印象を受ける。


 敢えて苦言を呈するなら、咄嗟とはいえ「旅に出ていた」という返しはやや弱くて、ひと味加えて「自分探しの旅に出ていた」と後に出てくる中田引退のニュースのための布石を打っておく、というのが模範解答だったかと。
 気づいてもらえるかは微妙だし、気づいたところで太田が喜ぶとは思えないが。


 ともかく、今後のスタ☆メン攻略の鍵は、何はともあれ太田なので、ニュースに対するコメントなんて、適当に無難にこなしておいて、いつどのタイミングでやってくるか分からない太田の突っこみに対して、どんな角度だろうが速度だろうが、変幻自在に打ち返すことに全神経を注ぐことだろう。
 精進あるのみ。


 ところで、これ書いてる時に来た恒例「こんなのあるよ」メール。
 今回はこんなの。
 いつ頃の写真なんだろ。横分けになってない、とっつぁん坊やのようなさらさら前髪が印象的。ウッチャンがもし降板したら、映画版の沙悟浄役に抜擢したくなるような。