なんだかネタ探しの日になりつつある金曜日。
 濃密に鑑賞するようになって間もない「とくダネ!」金曜日ですが、回を追う毎にコメンテーターとして据わりが良くなってきていると感じます。目覚ましい成長っぷりです。齋藤様もそうなのですが、今日感じたのは相方の佐々木かをり女史のこなれ方。
 おばちゃんに非ずの堅さが、少しずつ解れて来て、発言のタイミングも自然になってきて、金曜全体和やかな雰囲気に繋がっているのです。毒舌キャラの不在と相まって、なかなか良い感じです。さわやか推進でお願いします。


 せっかくなので今週のツボ。
 アニマル浜口氏が、今年の流行語大賞にも入賞した「気合いだー!」を封印し「燃えろー!」を2005年の決めぜりふにしたというニュースに拍手して賞賛していた齋藤様。「バージョンアップね」と呟いて大きくうなずいておいででした。我が意を得たりの風情。


 昨年大賞を受賞したテツ and トモ、今年の波田陽区を見ていると不憫なのだけど、「新語・流行語大賞」というのは「はい、あなたは今年の顔でした」と持ち上げておいて、新年の到来と共に「昨年はこんなの流行ったよね〜」と過去のことにする、いわば引導を渡されるようなものだ。
 その年の事象や事件について贈られるのなら構わないけど、未来もある芸人にとっては痛い。本人はこれからもやる気なのに「流行語」と共に去り行く年に置き去りにされてしまうのだから。


 この呪縛から脱却して更に活躍するためには、注目された流行語よりもっと強いインパクトを与えて、受賞を履歴の一つに加えて進んでいくことしかない。アニマル氏が今まさに実践しようとしていることだけれど、並大抵の努力ではないんだろう。(アニマル氏の場合は芸人ではないし、ご本人のあふれるサービス精神に因るものかも知れない)


 そして、2002年の流行語大賞において「声に出して読みたい日本語」で入賞した齋藤様。これで世に出たのをチャンスに次々と著作を発表し(日本語関係だけに捕らわれなかったのが重要)様々な持論を発信し続けたことで、現在に至っている。
 ご自分のバージョンアップ戦略と重ね合わせての、アニマル氏へのエールだったのだろう。多分、まだ戦略は半ばなのだろうから、同志のような気持ちからだったのかも知れない。お二人のますますのご盛栄をお祈りいたしております。


 おまけ。
 フィギュアスケート安藤美姫選手を評して「かつて伊藤みどりさんはナンバーワンだったにも関わらずカタリーナ・ビットに負けてましたよね。その条件を彼女(安藤美姫)は満たしているわけですね」とのお言葉。
 安藤美姫選手は確かにスタイル・容姿共に恵まれているけれど、伊藤サイドに立つとかなりきつい一言。真綿に包まれた毒舌キャラの台頭か。