ポテンシャル

 娘にせがまれてにほんごであそぼ いろはかるたでひとしきり遊んだ昼下がりでございました。前にも少しだけ触れたこのかるた、純粋に自分のために買ったものなので、その辺りは娘も心得ており「お母さん、ちゃんと後でしまうのでにほんごであそぼかるた、いいですか?」と尋ねてきて、私が恭しく取り出すというのが形式美として定着している。
 しかし残念ながらこれは、齋藤様恋しさの余り求めたものではなく、はまる以前にNHKアーカイブスに出かけた折にショップで見つけて買ったものなので、厳密には齋藤様グッズとは言えません(なんだ、それ)


 「にほんごであそぼ」であの絵札を目にしたときから、商品化される、間違いないと確信して待っていたかるた。偶然見つけた時の快哉。さすが営利目的の子会社を多数抱える非営利団体NHK


 ともかく全くの個人的趣味の鑑賞用のつもりで、子どもの教育なんて二の次どころか念頭になかった訳なのですが、ひらがなに興味津々の娘にとっては宝の箱に映ったらしくかなり気に入っている様子です。切り絵なんて子ども本位じゃなくてグッドデザイン賞本位でしょうに、と思うのは既に大人の視点なのでしょうか。
 子どもには分からないとか、まだ早いとか言うのは、見くびりなのかも知れないとこの頃感じます。齋藤様流に申せば「子どものポテンシャルは驚くほど高いですよ、相当」


 遊んでいて気づいたのは、このかるたは絵札と文字の関係が容易に理解しにくいので(大人でもかなりしっかり番組を見込んでないと難しいです)ひらがな習得には向いているってことです。
 「め」がメロンパンナちゃんのめでも、「た」がたまご王子のたでもなく、ただの「め」「た」という文字として臨んでるので、イラストの助けを借りられない分、厳しい道ではありますが。
 こっちが大人目線で子ども界に降りているつもりにならなくても、子どもはなんとか道を見つけて勝手に近づいて来る力を備えているんでしょう。


 以前に「どっどどどどうど」を覚えていた、と書いたけれど、*1これも「ねぇねぇうちの子ったら天才じゃないかしら」ということじゃなくて、宮沢賢治マツケンサンバも「お前は誰だと聞かれたら/答えてあげるが世の情け(以下略)」*2も全部同じ呼吸で、ジャンル分けも下手すりゃ改行さえもなく、インプットされてるっていう単なる事実。
 ここを早期教育の天下分け目と見て、情熱注ぐかどうかは親の熱意と根気と経済力に掛かっている。あと、見極める力ね、良くも悪くも。


 放っておくとどんどん話がかけ離れていくので、この辺にしておいて、でもこのかるた、なかなかお薦めです。老若男女、子どもの有無に限らず、齋藤様崇拝者か否かも問わず。


 ついでにデザイン性のみならず、商才もなかなかどうしてかなりものの「にほんごであそぼ」から出ているCDも持っているのですが(これもはまる以前購入)「ややこしや」のタイトルの脇に「監修 齋藤孝」との御名が恰もアーティスト名のように鎮座ましましているのが、密かにツボです。声の出演の野村萬斎さん、KONISHIKIさん他の方々のお名前は裏に小さく羅列されているというのに。齋藤様ファン的グッドデザイン賞

NHK 「にほんごであそぼ」 ややこしや編

NHK 「にほんごであそぼ」 ややこしや編

 この画像は、CDジャケットですね。上記は外箱(薄手のボール紙製)のことです。

*1:12/14の日記

*2:アニメ「ポケットモンスター」に登場するラブリー&チャーミーな敵役、ロケット団の決め台詞