方針転換、か
「淋(さむ)しくっていけないから、また来て頂戴」
女としての人生をやり直したい気分です。自分に決定的に足りない語彙を学習いたしました。人妻でも高等遊民*1を転がせる訳ですわ。私が男だったら靡きます、確実に。なんて言ってるようじゃ感覚はオヤジ寄りなのかも知れませんが。
はかなげに倒れるのなら、大丈夫。今、私、貧血*2には自信あります。毎日毎日乳飲み子に栄養摂られてふらふらです。あとは、上掲の如きセリフさえ備われば完璧でございます。高等遊民かかってらっしゃい。そういうことか?
「それから」読み終えました。上記のセリフは、主人公の友人の細君(!)のものです。内容自体は、「で?それから?」のタイトルそのままの読後感なのですが、文章を味わうという点ではとても楽しめる一冊。
誤字も造語もオレ流の漱石と「○○の誤り」と書かずに「ふつうは○○と書く」と遠慮がちに注釈を入れる編集者とのコラボ*3としても面白いです。が、なんだかんだ言ってもさすがは文豪だなぁと素朴な感嘆に帰するのですね、つまるところ。
惚れ惚れするような美しい語彙や言葉遣いがふんだんに散りばめられております。声に出したく、なるなる。
「声に出して読みたい日本語」の封印を、早々解いてしまっても良いかなと考えております。まだまだ先延ばししたい気持ち*4もあるにはあるのですが、漱石など読むと特に「齋藤様はどの作品のどの部分を引用されたのかしら」と気になってしょうがないのです。
到達点でなく一里塚ということでも。とりあえず手元に置いて、目次だけでもチェックか?・・・往生際悪すぎ。早晩決着させましょう。