2週に渡って、私の心を乱した照明の当たり具合が、元に戻っておりました。これで、ベストコンディションの齋藤スマイルを心ゆくまで堪能できるというものです。
 草の根的な声でも届くというのか、私の他にもやっぱり気になっていた人がいるのね、なのか、ともあれ気になるところが改善されていくのは気持ち良い。単に2週撮りなだけだろう、と言う気もするが。

アタマをガツン!
みんな、歴史は好きかな?ボクはね、すっごい好きなんですよ。歴史を、細かい知識の丸暗記と思っている人がいたら、それは間違いだね。歴史の知識はあればあるほど、全部がつながって見えてくる。今ボク達がこういう風に考えてやっていることも全て始まりがあるんだね。ここでこういう理由で始まってこういう風に続いてきました。それが分かれば分かる程、自分のやってることの意味も分かるし、それから自由にもなれる。これが大切。歴史を知ると自由になる!

オワリもガツン!
みんな、勉強は一人でやるものだと思うでしょ?ボクはね、実は二人でやって来たんだ。中学の同級生と、中間、期末って一緒に勉強して、大学の受験まで一緒に勉強したんだ。その中で一番うまく行ったのが、歴史の勉強。例えば、「これこれは何年でしょう?」と言うと、もう一人が答える。で、「これはなぜこうなったでしょう?」って言ったら、もう一人が答える。問題出し合ってキャッチボールみたいにやりまくるんですよ。そうすると歴史がどんどんどんどんつながって頭の中に入ってくる。話せば覚えるんですね、歴史は。歴史はコンビで勉強!


 今回のガツン!は、以前に言及したハリセン音に加えて、鼓の音が導入されておりました。
 バシバシうるさいだけのハリセン音より、情緒もあって、緩急つく感じがとても良いのではないでしょうか。齋藤様の順応力によって、減少の傾向にあった拍手(手合わせ)ですが、今回は、アタマ&オワリ共に、5回ずつ(うち1回は鼓音)。これまでの流れから考えて、このいきなりの増加は明らかに不自然です。
 恐らく、音効の渡辺貴信(しし座)さんとの間で
「先生、今までハリセン音だけだった効果音に鼓の音を入れようと思うので、意識して手を叩いて話して頂けないでしょうか?」
「分かりました。あんまり少ないと、鼓が生きないから5回くらいにしておきましょう」
というような会話が交わされたのではないでしょうか。


 つまり、今まで単なる「癖」だった手合わせが、「技」化した記念すべき回だったという訳です。
 30秒以内に話を収めることでいっぱいいっぱいだった、開始当初のことを思うと、単に手を合わせるという動作にまで演出が及ぶという余裕は素晴らしい成長っぷり。
 照明さんとも音効さんともうまくコミュニケーションが取れて、和気藹々と撮影が進む現場風景を思い浮かべては、涙で画面がかすむスタッフロールでした。


 ところで、「歴史を知ると自由になる!」というのは、細かい説明なしで、やや飛躍し過ぎではないですか?
 多分、歴史を知ることで、現在の常識にがんじがらめになっている自分を解き放てる、だとか、繰り返された歴史の中に新しい発見がある、だとか、そういうことなんだろうと推察するのですが、ローティーン向けには分かりづらい。正直言うと、サーティーズの私でもよく分かりませんでした。
 30秒の中で、語り尽くすのは難しいことだけれど、要点が纏まった分かり易い話をガツン!とするのが、齋藤漫談の長所なのにな、と少し残念でした。
 角を矯めて牛を殺すことのないようにね。