報道ステーション(7/13 OA)

 ゲストコメンテーター、とのことだったので、何か教育関係の特集でも組むのかと思っていたら、加藤千洋氏のピンチヒッターだったようです。特集もアスベスト被害だったし。
 加藤千洋氏も見た目なかなか素敵ですけどね。
 「学生時代は、運動(notスポーツ)に夢中になって、講義なんて全く出なかったものだよ」なんてスカして、娘ほど年の離れた部下とドライに不倫してそうなイメージ。(誉めてます)


 まぁ、その加藤氏の代わりにコメンテーターを努めた齋藤様ですが、番組冒頭にトップニュースより先に「まず、今日のゲスト、こちらの方です」と紹介されるという好待遇で迎えられておりました。
 時間帯や、視聴者層、扱うネタなどの違いがあるのは分かっていても、どうしても「とくダネ!」でのポジションと比較してしまうのですが、ゲストという下駄取っ払っても、「報道ステーション」の好印象が立ってしまうのは、古舘氏の手腕でしょうか。


 古舘×齋藤の対談本を読んだ時にも感じ入った徹底した気配り、言葉配りが、今回も随所に見られました。
 今回古舘氏が意図した、齋藤扱いのテーマは「身体」だったと思うのですが、その伏線は早くも冒頭の紹介部分から。


 「あの、『声に出して読みたい日本語』から、今、肩甲骨グルグルまで。もう言葉から身体論まで。おなじみの齋藤孝先生です」


 やっぱり未だに世間一般の齋藤孝イメージというのは「声に出して」でしょう。そこに新たに、軽く笑いを取りながら、「身体」のキーワードを提示しておく。すると、後々それが活きてくるのです。


 ネットでの脅迫で逮捕された少年について「体と体のぶつかり合いがない(ネット上の)コミュニケーション」だとか、スペースシャトル打ち上げ直前中継(延期されましたが)に際して「(無重力空間で)体の感覚が変わったときに、心にどう変化があるのか興味がある」などの齋藤発言。「声に出して」だけの齋藤理解だとかなり突飛な印象になるところだけど、イントロがあったお陰で、しっくり視聴者に伝わっている。はず。って言うか、普通はそこまで真剣に見てないか。


 けど、シャトル打ち上げの話題から、「ニーチェ」「臍下丹田*1を引き出したのは、古舘氏の辣腕の成果でしょう。


 そしてこの天才ホストに導かれるまま、弾む話、留まらない齋藤節。でもニュース番組だ、生放送だ、巻き入ってる!ここでまた天才のこの一言。
「今度トーク番組やりましょう」


 もっと聞きたいんだけど、今は残念だけど聞けないんです。今度機会を設けて、とことんあなたの話を聞かせてほしい。ああ、本当に時間がないのが残念です。と話者を持ち上げて、とってもいい気分にさせつつ、番組は滞りなく進行していく。
 「朝ズバッ!」放送中に、いきなり松本幸四郎からの電話が入り、次に行きたいのに切るに切れなくて、生電話される側に回ると案外ダメダメという弱点を露呈したみのもんたにも授けたい技だ。
 気分良かったと思うよ。齋藤様、ごっつい笑顔だったもの。


 「報道ステーション」、なんだかんだ言われてるけど、やっぱり古舘はすごいよ、と改めて思ったのはいいけど、古舘日記じゃないんだった。えーと、齋藤様、スーツ似合っていたよ。森田さん度も低く、いい男に映ってました。*2


 ところで、こうなったからにはやってね、トーク番組。
 言い出しっぺのテレ朝もいいけど、「情熱大陸」以来、齋藤様関連に遅れを取ってるTBS、頑張れ。
 前に筑紫哲也広末涼子がやってた壮大な感じのあれ(見てないから分からないけど、イメージ)の流れを受ける感じで。身体とか宇宙とか言いながら、ケネディ宇宙センターの野口さんとも中継などを交えながら。どうせ今さら広末ではやれないだろうから、ここで一つ、齋藤孝に賭けてみないか。
 まずは、これ日本語「息」「活」「粋」―7時間ぶっとおしトーク・ライブ!言葉のおしゃれデスマッチ!読むところから。

*1:著書ではよく目にするけど、齋藤様肉声でこの単語聞いたのは初めて

*2:齋藤様に関する記述はここだけなので、せめて太字で