段取り力

段取り力

段取り力

 ちょい囓りの夫が最も気に留めているらしい齋藤発コンセプト。
 ことある毎に(たいていは、指導している大学院生の段取りが悪いとこぼす時)「ゴルゴ*1はどうすれば段取り力付くって言ってる?」と聞かれるのを「まだ読んでないからさ」と言って来た案件だったのだけど。


 肝心の「どうすれば段取り力が付くか」というノウハウについては、余り言及されておりません。
 一流人達の段取り力を鑑賞、解説する段が本書のほとんどを占めている。なるほど、すごいな〜とは思うけど、実践するのは難しい。強いて言うなら「誰にでも段取り力がある」とする齋藤説に基づき、自分の身の丈の段取り力を自覚するくらいかな。


 最後の方に既にある完成体から段取りを推測してデザインシートに落とす、という鍛錬の手法が紹介されていて、そのデザインシートの雛型も載せられているのだけど、それがなかなか使えそう。
 ただ、もう少し親切にデザインシートの記入例があると、素人にも飲み込み易く、より実践的になると思う。


 「世界一受けたい授業」(2004/10/30 OA)を経て、よりコンセプトも研ぎ澄まされた(であろう)ところで、「段取り力2〜実践編〜」を出版するのも良いかも。

*1:それは、さいとうたかをなんだけどね