実は近所の小学生には結構人気者の私なのだけど、この時期になると、つい口をついて出そうになる「夏休みの宿題終わった?」的時候の挨拶だけは、絶対口にするまいと肝に銘じている。
 私自身が小さい頃からずーっと、お盆過ぎると会う大人会う大人にすれ違いざまに言われるのが本当に嫌で嫌でしょうがなかったからだ。もう外に出るのも嫌になるくらいで、人目を避けてのセミ採り。
 だったら、さっさと宿題終わらせて、にっこり「はい、もう終わりました」と答えてりゃいいのだけど、分かっちゃいるけど6・3・3で12年。


 日頃の素行が良かった私は、ちょっとくらい宿題提出してなくても有耶無耶のうちにお目こぼししてもらってたという事情に加え、二学期は運動会やら文化祭やら遠足やら行事が目白押しなので、いつまでも夏休みにこだわっていられないという好条件も重なり、やらなきゃやらないでなんとかなっていくもの。


 小手先のごまかしが利くのは、せいぜい中学生くらいまでだけど、その後高校生になると、友達と手分けして取り組むという経験を通して、協調性やチームプレイ、友情の大切さを学ぶことができる。とは「スラムダンクな友情論」には書いてなかったけど。


 それでもあっさり宿題を提出してしまうより、先生の機嫌や場の空気を読んで立ち回る文脈力、毎回斬新な言い訳を紡ぎ出すコメント力、宿題を見せてくれる相手を探すコミュニケーション力を鍛錬し、研ぎ澄ませた方が、その後の人生の大きな糧になることは間違いない。
 宿題を出してないフォローをどうするか。そこで学んだ処世術は、机に向かっていては得ることのできない、実践的な技と言えよう。なんてこと、齋藤先生は一言も仰っておりませんので、ラスト1日、有意義に過ごせると良いですね。
 

 で、齋藤御大は次のように語っておいででした。

齋藤孝の二学期直前特別講座 国語
読書感想文なんて一番簡単だよ。鉤括弧でね、その引用文、中の文を引用しちゃえば。それ、どこを引用するかを決めとくんだよ、ボクなんかの場合。こことこことここ、ってね、5箇所くらいまる1まる2って決めとくの。そうすっと、ちょっと書いては引用を持ってくる、ちょっと書いては引用を持ってくる、そうすると、たちまち原稿用紙3枚や4枚は行っちゃいますよ。もう自信ですからね、それは。たくさん書いて。みんなもどうだ、芥川賞作家、目指してみないか?うん。


齋藤孝の二学期直前特別講座 英語
まぁ、英単語を一生懸命覚えたとします。いいですか、その次に何をするか、ということで、ボクはね、えー、音読がいいと思います。声に出す。この時にですね、意味が分からなくて読み上げてるのは辛いので、先に日本語で訳を読みます。訳読んじゃって、分かってた上でこちらを、いいですか、3回から5回、音読します。そうすると、不思議ですよ。驚くほど意味が分かる。当たり前ですね、先に読んであるから。しかも、でも、最後3回目ぐらいに来るとですね、そうすると、英語で意味が分かって来るんですよ。で、比べてみます、英語と日本語。そうすっと、英語の方がカッコいいって思えます。それは元々の文章が英語だからなんですね。だから英語って音読するとなんか、気持ち良いなっていう風になったらもう、勝ちだね。

 今回は「ガツン!」ではなく、ミカンせいじんがふわふわ漂う中、齋藤様が足ぶらぶらさせながら語る「特別講座」でございました。あの足の所在なさが物語る新たなスタイル模索。
 しかしながら

もっともっと詳しく見たい方は9/6発売のDVDミカンせいじん学習帳をごらん下さい!

 という告知付きだったので、プロモ兼ねた限定企画のような。


 もっと詳しく見たいに決まってるじゃない。でも齋藤様はほんの3分なんだよ。あくまでミカンせいじんメインで。
 悩むところ。ガツンDVDの発売予定はないのでしょうか。
 一応、どうぞ。DVDミカンせいじん学習帳