「小堺一機のサタデーウィズ」(6/24 OA)「いきいきホットライン」(6/27 OA)


 本当に久しぶりにラジオを聴いた。学生時代から深夜ラジオを聴きながら勉強するという器用なことが出来なかったのと、音楽聴くなら好きなのだけを果てしないリピートで聴きたいのとで、ラジオとはとんと縁のない生活。
 数あるスマラジオも遙か昔にSOME Girl’ SMAPとWhat's up SMAPのそれぞれ初回を聴いてみたくらいだったし。


 そんな訳で「覚書」に記しておきながら、聴く気が起こるんだかどーだか、と思いながら迎えた土曜のお昼。なぜかすこーんと一人で暇になってしまったので、一度もラジオ機能を使ったことのないミニコンポをTBSラジオの周波数に合わせてみたら、ちゃんと受信した。当たり前だけど。
 永六輔がしゃべってた。快挙。六輔がじゃなく、ラジオ受信した私が。はい、そのまま小堺さんの番になっても聴きましたし、火曜日夕方にはNHK第一の受信にも成功いたしました。


 二番組ともに生出演だったということもあって、途中でメールやファクスが紹介されてそれに答えるという即時性、聴取者との近距離感、「今、授業を終えて来たところです」(火曜日)という臨場感、かなり楽しめた。
 そして今回、民放と公共放送と立て続けの出演ということで、それぞれの特色が活かされた齋藤孝、と言うより器用に求められる齋藤孝像を演じ分けた齋藤孝を比較しつつ、両面楽しめたのも良かった。


 小堺さんとのざっくばらんで軽妙なトークも面白かったけれど、“今、求められる学力とは”とのテーマで真面目な語りは秀逸だった。
 話の内容は、既刊の著書で繰り返し主張してきたものなので、簡単にポイントだけ。

 何よりも素晴らしいと思ったのは、番組の中でご自身が語られていた「話し言葉をいくらトレーニングしても書き言葉は上達しない。逆に書き言葉をしっかりトレーニングすると無駄のないまとまった話が出来るようになる」を体現していたこと。


 今回、内容をまとめようと、録音したものからメモを作ってみたのだけど、余りのメモの取り易さに感動すら覚えた。文脈も使われる言葉も全くぶれることなく、語り下ろしでそのまま文書化出来そうだ。
 なるほど、しっかり書く訓練をしていればこういう話し方が出来るようになるんだなと言うのがよく分かる。話しのプロであるNHKアナウンサーと比べても全く遜色なかったもの。(発声法や声色はともかくとして)
 テレビ出演だと、視覚やその場の他の要素に紛れてしまっていることに、改めて気づけたのはラジオならではの収穫だろう。
 

 いいな、ラジオ。今度はFMにも進出してパワスプ辺りも聴いてみるべきかな。齋藤孝は出ないけどな。