第一印象から決めてました

 タイトル変更した途端の連日更新とはなんて天の邪鬼な。
 でもこれが続くとは自分でも全く思っていないので、当面は月記進行で。


 昨日書き忘れたと言ってもわざわざ言う程のことでもないのだけど、それ言ったらそもそもこの日記自体そうじゃないのってことなので、取り敢えず書いてみる。


 この頃のテレビ出演を見ていて少し気になっていること。それは、ゲストとして紹介されているほんの数秒の挙動、振る舞い、身の置き方。
 たいていは「さて、本日のお客様は『声に出して読みたい日本語』でおなじみの、明治大学教授齋藤孝さんです」のような紹介なんだけど、その間、彼はカメラ目線でもなく、司会者の方を見るわけでもなく、正面を向いているわけでもなく、少し伏し目がちに右斜め下辺りに視線を外してちょっとつまらなそうな所在なさを漂わせている。
 そして、「…さんです」に合わせて、ちょっとハッとした感じ―や、今、気づきました、私のことですね、のようなやや小芝居調の―の後で初めて司会者と視線を合わせてぼそぼそと「こんにちは」と言う。これが定番のスタイルだ。
 かなり前にとくダネ!での朝の挨拶への不満で似たようなことを指摘したことがあるような気がするが、その時にはレギュラーだったこともあって、小芝居の匂いは感じられなかった。


 いずれにしてもあの感じは余り頂けない。どうも「好きで出てきてるわけじゃないんすけどね」という、エクスキューズ(誰に対して?)のようなポーズを感じてしまう。
 齋藤クン、テレビに出てくるGO GOと思って楽しみに見ているこっちの気持ちが軽く削がれてしまうんだ。


 気持ちは分かる。いや、当事者じゃないから分からないんだけど、あのほんの刹那、どう振る舞ったらいいのか分からない所在なげな感じは、想像つく気がする。


 何かしら初会合やなんかで順番に自己紹介する時、前の人が終わって拍手なり何なりの一呼吸あって、さて次は私ですね、って場面。
 もちろん次が自分なのは明白だけど、前の人の余韻ってのもあるし、流ればっさり断ってさっさと自分のペースでってのはちょっと違う、かといってこっちだって自分のことでいっぱいいっぱいなんだよ、拍手終わったね、もういいね、じゃ行くよ、軽く会釈でもして、でも緊張してるのばればれってのも格好悪いから、ちょっと事も無げな感じに振る舞ってみるかなっていうあれ。
 あんな感じなのではなかろうか。


 そんな小市民的な所在ないあの一呼吸。
 でも視聴者側には、その日の齋藤孝(に限らないけど)との最初の出会い、場合によっては、全くのファーストインプレッションを決定づけるかも知れない大事な場面だ。ゆめゆめ疎かにはできない。


 もうこの際、テレビ慣れしてるだの、テレビ出過ぎだのという意味のないバッシングは一切無視して、徹底したイメージ戦略を一義に置き、紹介中はひたすらカメラに向かって満面の笑顔。そして笑顔。スマイルandスマイル。さらにスマイルアゲイン。
 お茶の間にいる数百万の視聴者をイメージして、思いっきりの偽善カットに徹してみるというのはどうだろう。
 批判(或いは誹謗中傷)はインパクトとしては大きいけれど、国民大多数の支持の動向はもっと緩くて大らかだとこの頃思う。
 誰だって不機嫌な人より上機嫌な人の方がいいじゃないか。出し惜しみしてないで、上機嫌力でスタートダッシュだ、齋藤孝



【問】上記の文章の趣旨を10文字程度で述べよ。
【答】もっと笑顔が見たいな♪(記号含め11字)